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TAMA産業活性化協会 八王子に本部を移転
 市の産官学連携と協力へ=多摩
2001.08.10 東京朝刊 
 多摩地区などの企業や大学教員、自治体などが「産・官・学」の交流を進めている「TAMA産業活性化協会」(会長・古川勇二都立大教授)が今月二十三日、本部事務所を三鷹市から八王子市旭町の八王子スクエアビル十一階に移転する。同市の外郭団体「八王子市学園都市振興会」などが管理するビルで、同協会では、移転をきっかけに同市が推進する産官学連携事業とタイアップしたい考えで、八王子を中心とした地域産業の活性化が期待されている。

 同協会は一九九八年に発足、今年四月に社団法人化された。大学の研究成果を会員企業に橋渡しして商品開発などに役立てるコンサルティング業務を行い、大学が研究開発した新技術などの特許を取り、その使用権を企業に販売するTLO(技術移転機関)を設立するといった産官学交流にも力を入れている。

 一方、同市では、今年四月に市内を中心にした二十二大学・短大と企業、行政が連携する「八王子地域産学公連携体制構築準備会」を立ちあげている。同協会の岡崎英人事務局長は、「八王子市の準備会と協力することで組織のネットワークがさらに広がる」と期待する。

 また、移転先はJR八王子駅前にあって交通の便がよく、市の協力でテナント料の負担も大きく軽減されるというメリットもある。今月三日の総会で事務所の移転と同市など三市の正式加盟も承認された。

 黒須隆一市長は「TAMA協はもともと八王子商工会議所内に事務所を構えて発足した経緯がある。“地元”に戻り、八王子経済の活性化につなげてほしい」と移転を歓迎している。

読売新聞社