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めでたく５ヶ年を迎え新しい５ヶ年計画を実行していこうと策定した。途中でご質問あったら結構ですので言って欲しい。
戦略を立てる目的であるが、「産学官」なのか「産官学」なのかわからないが、最終的にはよい技術製品をつくって市場に受け入れられ、経済をよくすると言うことだ。何と言っても産業が主導である。産官学でも産業主導で、この５年間でも学がバックヤードである。ＴＬＯ活動は大学の社会に役立てようという運動だ。表裏一体にして社会貢献をしていこうと言うことである。
この５ヶ年計画を策定するに当たっていくつか意見をもらっている。途中で地域に出向いて私自身も直接会員から意見交換してもらっている。代表的な意見を紹介すると、加藤会長からも指摘してもらっているが、ＴＡＭＡ協会は名前を知ってもらっているが、本当に役に立つ事業をしているが、創出拠点になりつつあるのか、本当になれるという目標ができているのかということがある。経済産業省の産業クラスターの予算を見ると４００億円近い。そのうちＴＡＭＡ協会がどれぐらいもらっているのかというとほんの３０００万円であり、もっともらっても良いようなという意見もある。
４００億円はいろいろなのを入れているせいである。助成金やコンソーシアムなども入っている。全部につけた予算が４００億円と言うことで、ＴＡＭＡ協会につけてもらった額は決して少なくない。
もうひとつは、事業が総花的であるのではないか、一体何をやっているのか焦点が何かという意見である。
一点豪華主義はいいが、最も活性化していくためには全体の目標のためにはいろいろな事業を実施していくことで総花的な力が付くと考えている。そう答えている。
国は逼迫している経済を再生するためには地域発ということに力を入れている。その中でも産学官で産業クラスター計画である。全国で１９ヶ所に作っている。その一つがＴＡＭＡ活動である。文科省の方は１０ヶ所で地域クラスターであり、重なっているところは連携すると言っているが実際にはできていないのが現状である。
北海道のＩＴ、近畿のバイオクラスター、東海のナノクラスターなどがあるが、そういうのはよく見える。目的もはっきりしているのでわかりやすい。しかし、国や県が主導して、土地を手当てして建物を造ってバイオをやろう、ナノテクをやろうというのは無理やりに見える。それも可能であるが、本来のクラスターは特定の地域に無理やりに機構を作ろうというのではない。テクノポリス、頭脳立地、オフィスアルカディアもうまくいっていない。上からの主導で組織を作ってやってもうまくいかない。今ある企業を三位一体となってやり、既存のものが一体となっていくのがボトムアップ型、クラスター本来の姿であると思う。クラスターはマイケルポーターがいっており、カリフォルニアはスタンフォードがあり、新産業ができてきたのでできたというムキがあるが、多くの中小企業があって連携し大学との連携をしたからである。下地を作ろうとしているのではないかと言うことである。如何にネットワーク化するかである。
私は勝手にEコラボレーションと言っているが、強力なネットワークで協力すると言うことについてはこの５年間でＴＡＭＡ地域ほど活性化したところはない。
ＴＡＭＡ協議会は下準備も入れて、ネットワークでやりとりしようといっていたときにとんでもないといっていた企業がたくさんある。わざわざモデムを買って渡していたようなレベルであったのが、今では日常的に本当に親しんでおり、ＴＡＭＡのＨＰもアクセス件数が一日５～６，０００件あるという活性である。目に見える成果ではないが、大いなる成功であると自負している。
ホームページについては、先ほど説明があったが、自分で見ても良くできているとびっくりした。いよいよバーチャルラボを始めるが、２５０台近い機器が登録されている。本当に凄いことである。サンプルで検索のキーワードでレーザー測定器と入れたら、東京都中小企業振興公社の三次元測定器が出てきて、契約するフォーマット、金額も８，０００円ぐらいと出てくる。測定器を５，０００万円払って買っても良いが、ここでは連携の機会を発揮できる。会員だけが使える、享受できるのが入っているのでそこまで５年間できたと感銘している。
本当にいろいろなことをやってきた。このまま何もしないで静かにしていればよいともいえるが、元々の主旨が何としても閉塞している経済産業体制を、ＴＡＭＡからインセンティブを与えて変えてゆきたいということであるので、もっと成功事例を作っていかないといけない。自信のある策をやっていきたい。
私たちは常にプラン、ドゥ、チェック、アクションというプロセスを踏んできている。きちんとしたプランを立て批判を率直に頂いてやっていきたい。策定は皆さんのお力添えでできている。
冊子の原稿は事務局が手作りでやっているのでプロとは違うが暖かく見て欲しい。何と言っても目指しているのは連携によって大きくすると言うことである。産業界からすると、１９８０年代から９０年にかけて、大きく総合的にすると言ってやってきた。やがて崩壊したが、ＬＯＯＫアメリカになり、アメリカでは本業を重視し、細めの経営をすると言うこと。アウトソーシングである。ビジネスだけではなくプロトタイピングである。自分の強みはのこし、外と如何に連携するかである。連携して融合していくにはどうしてもネットワークが必要である。大学と民間の企業の２つがメンバーシップであり、行政が支援している。これが第一期である。
もっとやらなくてはいけないが、いくらものができても売れる時代ではない。プロダクトアウトである。心理であるが、売れない場合もある。マーケットからみて魅力のあるものでないといけない。事業を興すためには、ひと、もの、かねで言い言葉ではないが産学官と金かもしれない。産官学、金、の金融を結びつけることによってスタートアップする企業を支援していくことである。
京都で若干そういう話をすると明確な考えを持っているということをびっくりしていた。ただいろいろなことをやっているだけではなく、という反応であった。
ＴＡＭＡの実績についてはみてほしい。
目標数値の設定は、最近はロードマップ、数値目標などと国でも行っており、これを真似するのではないが数値的な目標を我々も掲げたい。まとめられるものとできないものがあり、まとめたのはラフなものである。如何に新製品を作り利益を伸ばすか協会としてできたのは何かを数値で示す。それがあればわかるが、捉えることが可能かどうかわからない。アンケートを採ってＴＡＭＡがあったからこそできたのがあるというのが何品目あるかというのもあった。関心のある人は事務局に問い合わせて欲しい。
シナリオは、２０００年度は会員の売上高は漸減するかも知れないが、それでも利益率は上がっていて、と言うことは合意になっている。協会でのものではないので詳細は割愛する。ラフなものであるが５年間で共同研究をしたかなど産学、産産の連携に関わったのは９０件である。内容も補完している。昨年は年間３０件有った。１５年度から１９年度まで足すと２５０件つくっていきたい。そのうち、実際に研究開発費、プロトタイプを作るのは事業化というもとを明確に立っていった方が良い。少なくとも２５０件のうち５０件を事業として成功させ、市場を開拓して売り上げを伸ばしていきたい。会員に努力をして頂き達成したい。
アクションプランをどうとるか。研究開発力の強化などは従来からやっているが、これからの分野をどうするか。中身は観て頂きたいが、さきほどからの要約をすると、一般的には企業内においては研究をしてＴＡＭＡ協会としてはアシストするのに産学官をＴＡＭＡ－ＴＬＯと共同でやっているし、コーディネータもいる。公的資金の導入は成功裏に進めてきたが、第二期は事業を実現するために前倒しでやっていく。ＨＳＪ(ホップ・ステップ・ジャンプ)で事業化のプロジェクト紹介もしてきており、いいものにはファンドをつける。
先日、農工大でもインキュベーションの開所式をやったが投資先を捜している。ＴＡＭＡ協会では、ＴＡＭＡ－ＴＬＯの井深社長など優秀な評価人がいるので、それをもとに無担保ファンドをつける。本当に技術の内容を評価し、失敗もあるだろうがリスクも取ってもらって製品を出していこうと言うことである。
なぜこんな事をやるか。５年前にも話したがメカトロニクスは１０円／㌘である。光をつかったナビゲーターは２０万円する。光をつけるソフトをつけると３０円／㌘～５０円／㌘になる。さらに、ナノテクをつけるということができるのがＴＡＭＡの強いところである。さらに、売れるようにするので販路支援を積極的に行う。柱として掲げるので、会員はいかに販路を開拓するかを相談して欲しい。上流から下流に向けてＴＡＭＡがやっていることである。産学官連携推進協議会の一分科会の座長をしたが、国への施策要望を出した。日本全国にクラスターができたが、国の主導で行っており、クラスターと言ってもトップダウンとボトムアップがある。時間的な発展もある。クラスターでは、一段階の５年間で研究開発を支援する。しかし、ＴＡＭＡでは資金支援まできている。クラスターにはネットワークもできていないものもある。一律にやるのはおかしいということだ。ＴＡＭＡはここまでできている。さらに増強しているが、製品開発も支援して欲しいと要望を出した。
ＴＡＭＡの活動は連携を司るものとしてできている。ハードウェアの施設は外との連携で進めている。インキュベート施設はできている。大学でもできているがプロトタイプでありまだ遠い。実際のマーケットに受け入れられるのは民間のインキュベーションのほうが良いと考えている。ＴＡＭＡでは富士電機インキュベーションを設置しており、７月に新しく中野の新井薬師に西武信用金庫の主にＩＴ関連インキュベート施設もできる。狭山市の町田市長のところではＳＩＣ２１もできる。こちらはものづくり系である。さらには、行政の主導のインキュベーションセンターについては直接支援はできにくいが、相模原には産業創造センターがあり三鷹にもある。連携の斡旋母体としていく。
事業化に対してはファンドが必要であり、投資委員会の評価に基づいて投資を行う。本当に事業を育成するためのファンド第一号ができており後にも続いていると聞いている。
重要なことは具体的に５年のあいだにどれぐらいの安定した運営ができるかである。私は会員数を１，０００に持っていきたいと考えているが事務局からは、新しい社会の流れを察知して、協会の活動に興味を持っている企業が急に増えるわけではないので安全に見積もった方が良いというので実現可能な目標を上げている。
会員から頂いている会費は現在２，７００万円ぐらいで、全体の事業費５，０００万円の運営経費でどのぐらいのプロジェクトを実施しているか。今、２０倍であるが、５０倍ぐらいに持っていきたい。
パンフレットの１７ページに見通しがある。会費と入会金と補助金がある。補助金はいつまでももらえればいいが自立しないといけないので安定した会費収入でやっていくためには会費収入が３，５００万円ぐらいと読んでいる。安定させたい。より多い有効な事業を実施していきたい。
ＴＡＭＡ活動が活性化していくことを夢のようだと思われるかも知れないが、ＴＡＭＡのこれまでの研究開発投資は４３億円である。これだけ小さい組織であるが５年間でコーディネートした金額である。年間にすると８億円以上で大変な実績である。
この活動はかならず成果に結びつき経済効果を持ち上げることができるということを、この一冊に１年間でまとめた。私たちとしては、きちんとした計画を立て成果をあげていくことで、会員に満足してもらえる。ＴＡＭＡが最大の創出拠点になると相応しい地域になると思うので支援をして欲しい。